自分で修理・調整法 距離計チェック法
おそらくライカで最も狂いやすいのが、距離計だろう。下手なライカを掴まされると何度調整してもすぐ狂う。そう言うライカもあると思えば、ほとんど狂わないライカもある。どちらにしろ機械的なものなので、かんたんに調整がきく。
縦像のズレはピントに影響ないが、横像のズレはピントにもろに影響する。ファインダーの見たまんまが写る一眼レフとは違い、レンジファインダーカメラは機械的な連動によってピント合わせされる。この距離計連動の調整が狂うと即ピントはずれという結果になる。やっかいなのはピントのズレはファンダーでは見えないので、フィルムを現像に出してから気付くということ。これは大事な写真であるほど怖い。
いざという時のためにこれらのチェックを行うことをお勧めする。

縦像のチェック
縦像のずれ。写真のように、横位置は合っているの距離計像が上下にずれる。
ピントには影響ないが気分が良いものではないし、写真のように横像があっているかわかりづらいので、やはり縦像も調整されていた方がいい。
チェック法としては最短撮影距離でのチェックは左図のような画像を作っておき、壁に貼るかパソコン画面に大きく表示させておく。図はこのような三角が一番チェックしやすい。
カメラを図と平行に構えてチェックする。縦像は常にズレが見えるのでどんな距離でもわかりやすい。
無限遠のチェックは300メーター以上離れたものを測距して行う。鉄塔や電信柱などがズレを確認しやい。
※距離計の調整は無限遠に合わせてあるのが基本である。距離計像は無限遠が合っていればよしとする。無限遠でドンピシャリあっていても、近距離でほんの少しずれるのは当たり前と思って良い。ものすごく、無限遠と近距離の差が大きいときは修理が必要である。
※M型ライカではファインダー内の測距枠中心と外側では多少のズレがある。特に初期のM3ではハッキリ分かるほど横像がずれるものある。チェックの際には中心でチェックすること。

横像のチェック
横像のズレ。写真のように横にずれる。縦像と違い、横像はピントにもろに影響する。
横像のズレは無限遠と最短撮影距離でしかチェックできない。横像は常にずれているものあり、これを合わせることによりピントを得るのからである。要は二重像が合致した状態が実際にフィルムに写るピントと合っていればいい。
レンズをこれ以上右に回せない位置(最短撮影距離)とレンズをこれ以上左に回せない位置(無限遠)でチェックする。
無限遠のチェックは300メーター以上離れたものを測距して行う。鉄塔や電信柱などがズレを確認しやい。無限遠はチェックしやすく、レンズ側が無限遠(∞)であるのに横像がずれるは、見たまんま調整されていない証拠である。まあ、無限遠がずれていれば、近距離もずれているが。
近距離は実際に撮影し、現像したものを見ないとチェックできない。この場合、カメラを固定しメジャーなどを最短撮影距離・絞り開放で撮影しチェックする。近距離のズレは普段f値の暗いレンズや絞って使っていると被写界深度に入ってしまい気づかないことが多い。
※距離計の調整は無限遠に合わせてあるのが基本である。距離計像は無限遠が合っていればよしとする。無限遠でドンピシャリあっていても、近距離でほんの少しずれるのは当たり前と思って良い。ものすごく、無限遠と近距離の差が大きいときは修理が必要である。
※M型ライカではファインダー内の測距枠中心と外側では多少のズレがある。特に初期のM3ではハッキリ分かるほど横像がずれるものある。チェックの際には中心でチェックすること。

