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エルマー(ELMAR) 90o f4 (4枚構成)

エルマー(ELMAR) 90o f4 ダルマ1931年
製造本数:113808本
シリアル:番号なし-2016000
レンズ構成:3群4枚
最小絞り:f36、f32
最短撮影距離:1メートル。
フィルター径:No.1573000まで36o、その後39o
フード:No.1573000までFIKUS(12530)、その後IUFOO(12575)

製造期間が長く、多くのバリエーションが存在する。順に紹介すると、最初に製造されたのは1枚目の写真の通称ダルマである。1931年から1932年まで製造された。2500本の製造でレアである。その横に太い姿からダルマと呼ばれている。海外ではファット・エルマーと呼ばれる。このレンズの最初期型はC型用のレンズであったので距離計に連動しない。距離環はニッケルで後期になるとクロームである。丁寧な内面反射対策が取られており、コーティングなしにしてはしっかり写る。

エルマー(ELMAR) 90o f4 戦前タイプダルマと交代に製造されたのは、2枚の写真のエルマーである。1933年から1948年まで製造された戦前タイプである。鏡胴は細くなりすっきりした。仕上げはブラックペイントとニッケル、ブラックペイントとクローム、オールクロームがある。オールクロームは極めて少ない。姿としては3枚目写真のエルマーのレンズ根本の黒革がない状態である。これらのエルマーはレンズヘッドが取り外せて、OUAGO(16467)経由でビゾフレックスに取り付けることが出来る。No.592451からはコーティングを施している。

エルマー(ELMAR) 90o f4 戦後タイプオールクロームのエルマー90mmと交代して1948年から製造されたのが左写真の戦後タイプのエルマーである。鏡胴の根本に黒革を貼り付けた仕様でレンズヘッド先端リングはクローム仕上げである。レンズが曇っている固体が多いので購入には注意が必要である。

エルマー(ELMAR) 90o f4 新エルマー戦前タイプのエルマーを再設計し新種ガラスを使ったのが左写真の新エルマーである。レンズ長は5o長く、レンズヘッド部分のデザインを若干変更している。製造本数は多く、90mmのエルマーでは最も多く見られるタイプである。







エルマー(ELMAR) 90o f4 最後のエルマー1954年にM型ライカが発売になり、90oとして沈胴式のエルマー90mmが製造された。その後固定鏡胴に変更になったが、MマウントのものをLマウント用にしたものが左写真のエルマーである。大きく異なるのはフィルター径が39oになったことである。これによりフードがFIKUS(12530)からIUFOO(12575)になった。このエルマーのLマウント用は製造本数が少なくレアものである。





エルマー(ELMAR) 90o f4 (3枚構成)

<A name="2">エルマー(ELMAR) 90o f4 (3枚構成)</A>1964年
製造本数:543本
シリアル:190000-2160000
レンズ構成:3群3枚
最小絞り:f32
最短撮影距離:1メートル。
フィルター径:39o
フード:IUFOO(12575)

IUFOO(12575)スクリューマウント最後のレンズ。そしてライカレンズでは唯一のトリプレットタイプのレンズである。M型用であったが、バルナック用に手直しして発売された(写真はMマウントのもの)。Lマウント用は最初の1年のみの製造で本当に数が少ない。

非常にデザインがよく4枚玉のエルマー90mmを超えている。写りも良いとのことである。フードはIUFOO(19575)を使う。

エルマリート(ELMARIT) 90o f2.8

エルマリート(ELMARIT) 90o f2.81959年
製造本数:2067本
シリアル:約1645300-1970000
レンズ構成:3群5枚
最小絞り:f22
最短撮影距離:1メートル。
フィルター径:39mm
フード:IUFOO(12575)

M型ライカとバルナック型ライカを平行して発売していた頃のレンズで、今までのエルマー90mmに交代して製造された。M用は30000本ほどあるが、Lマウントのものは数が少ない。M型用ではブラッククロームがあるが、バルナック用はシルバークロームのみである。
エルマー90o同様レンズヘッドがはずせてビゾフレックスに取り付けられる。

タンバール(THANBAR) 90o f2.2

タンバール(THANBAR) 90o f2.21935年
製造本数:2984本
シリアル:22500-585000
レンズ構成:3群4枚
最小絞り:f25
最短撮影距離:1メートル。
フィルター径:48mm
フード:SHEDE

ライカレンズの中で最もユニークなレンズ。これのレンズ以外ライカマウントでのソフトレンズは現れていない。知名度と本数の少なさからレア度は高い。フードは専用のものを使用し、キャップも専用のもの。ライカフードによくあるようにフードを逆さにしてレンズに収納するが、そのフードの後ろにキャップを付ける。

写真にあるように、専用のフィルターを付ける。これがないとただの解像力の悪いレンズである。この中心10mmが遮断されているフィルターを付けることでちゃんとしたソフトレンズとして機能する。純正のものはタンバールとセットで販売されているが、無くしてしまったものも多い。今はサードパーティーから販売されているので心配ないが、UVaフィルなーなどを自作で加工しても使える。

フィルターの遮光円はf6.3相当であるので、タンバールのソフト効果はf2.2〜f6.3までである。f6.3より絞り込むときはフィルターを外すこと。
レンズの絞り値はフィルターを付けたとき(赤字)、外したとき(白字)で表記してある。

バリエーションは少なく、前期は距離指標のリングがニッケルで後期はクロームである。それから若干前期後期では絞り指標の表記の仕方が違う。

ズミクロン(SUMMICRON) 90o f2

ズミクロン(SUMMICRON) 90o f2 ファーストバージョン1957年
製造本数:490本
シリアル:1459000-195000
レンズ構成:5群6枚
最小絞り:f16
最短撮影距離:1メートル。
フィルター径:48mm
フード:SOOZI、SEOOF、HMOOD


ズミクロン(SUMMICRON) 90o f2 セカンドバージョンバルナック用のズミクロン90mmは非常に本数が少ない。ちなみにMマウントのものは4500本ほどある。その中でファーストバージョンとセカンドバージョンがあり、1980年まで作られたものと、それ以降のものである。ファーストバージョンのフードは専用フードSOOZIを用いるかHMOODである。ファーストバージョンはほとんどカナダ製であるが、極少量ウェツラー製もある。レアな中のレアである。
SOOZIセカンドバージョンでは内蔵型フードSEOOFであるが、セカンドバージョンの初期のもの(No.1651001までくらい)は取り外しが可能であるが、後期のものは出来ない。ファーストバージョンとはレンズ構成が同じであるが、途中から手直し程度に変更している。

ライカ全盛期の頃のレンズで特にセカンドバージョンは非常に作りがよい。しかし大きく重いのでVgしかに合わないだろう。レンズヘッドは取り外し可能でビゾフレックス用になる。



ウォーレンサック(WOLLENSAK) 90o f4.5

ウォーレンサック(WOLLENSAK) 90o f4.51945年
製造本数:?本
シリアル:?
レンズ構成:3群4枚
最小絞り:f32
最短撮影距離:1メートル。
フィルター径:36mm
フード:?

正式にはウォーレンサック社のベロスチグマット(Velostigmat)と言うレンズ。アメリカのライカ販売の代理店、ニューヨーク・ライツ社はかなり当時のライツ社に対して強かった。それはアクセサリーに多く見られドイツのライツ社が応じないものはニューヨーク・ライツ刻印でライツ製品を作るほどだ。レンズでは50、90、127mmなどアメリカのレンズメーカ・ウォーレンサック社に作らせ、当時のライカ・スタンダードやバルナックU型用に販売していた。第二次世界大戦によりドイツからのレンズ供給が間に合わなかったと言う背景を持つ。

ライカ純正レンズに入れるか迷う所だが、ちゃんと純正品コード(LEXXC)が与えられている。



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